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車の静音化(解説編)

車の雑音・騒音の伝わり方のモデルを下の表に示します。実際の音は、直接・間接が入り混じったもので複雑な経路で耳に入ってくると思われます。
静音化を考えると、やることは単純化できます、具体的には

1)たたいてみてポンポン言う様なところに制振材を貼る。
2)もし音源と思われるところと空気の流通があるようならばなるべく塞ぐ(ただ機能のある穴もあるのでそのあたりは十分検討が必要)。
3)音の響きそうな囲われた空間があれば、その中になにか音を吸収するものを入れて、その空間自体が共鳴等して、雑音を増幅させない様にする。

以上の3点に集約されます。


音源から耳まで何の遮蔽物もなく音が伝わる状態です。
音源から耳まで遮蔽物があり、直接空気による伝達経路がなく、遮蔽物が音源により振動し、その結果間接的に音が伝わる状態です。
音源から耳まで何の遮蔽物に穴等があり直接空気の流通がある場合に穴を塞げば直接的な音の伝播は防げます。
遮蔽物の振動を抑えるものを遮蔽物に貼り付けたりして振動しにくくしてやれば、間接的な音の伝播も減少する事が出来ます。
音源と遮蔽物の間に、音を吸収しやすいものを設置する事により、伝播する音量を下げたり、車内オーディオの場合はスピーカーの周辺に設置して余分な音を吸収してクリアーにしたりします。

気になる音、ならない音

車のうるささの例として、同じドライブレコーダーで2種類の車(軽自動車、普通車)の走行音を録音し、その周波数特性を調べてみました。 軽自動車は特徴的なピークがあり、静音化にあたっては、500~6000Hz位の領域が普通車と大きく異なり、実際の音を聞いた感覚的にもこの点は納得出来ます。


このテスト車(軽自動車)の音は、いかにも軽特有のうるさい感じがします。音のスペクトラムでは500~1000Hzあたりにピークがあり、耳の感度がたかい4000Hzあたりの音量も多くなっています。
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このテスト車(普通車 2L以上)では、上の軽の時のような、500~1000Hzのピークが少なく、かつ4000Hz近辺の成分もすくなっています。耳につくうるささ等はほとんど感じません
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