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SONYの本気!?

(注:文中のリンクはamazonへのものです、価格、その他詳細が確認できます)
従来、デジカメの画像撮影機能を利用してドライブレコーダーにする試みがいろいろされてきましたが、機能的になかなか実用にするには難しい問題が多くありました。

また一方、スポーツの映像を、自分の体や自転車、バイク等に取り付けて、撮影出来るいわゆる、デジカメの動画撮影技術を応用したウエラブルカメラが2000年代から出現し、耐振動性等十分な性能を持ち、画質もHDのものもありなかなか良さそうなものも最近は出てきています。
ただ、その分野の先駆的なブランドが、「GoPro」でアメリカのベンチャー企業(Woodman Labs, Inc.)が2002年に創業以来、様々なニーズに応えてそのようなアクション系のカメラの定番となっています。TV業界でも、芸人さんにヘルメットカムをつけてリアクション芸を撮影したりしてますね。 最新製品は、「HERO3+ 」で、画質、処理速度、アクセサリー等々一層の進化がなされています。元々の創業者のニック・ウッドマンの、自分のサーフィンの映像をきれいに撮りたいと言う希望が製品化の原点だったとか。カメラを身につけて撮ると言う発想、すばらしいと思います。

この分野では当初、静観していた日本のメーカーもニーズに押されてか製品を出すようになってきています。(ソニー、JVC、パナソニック等) その中でも、ビデオ機材ならばいろんな意味で世界1のメーカーのソニーが出した製品に注目してみます。ソニーは2012年に「HDR-AS15 」と言うアクションカメラを出し。その翌年2013年に「HDR-AS30V 」と言うモデルを出しています。(本体で防滴機能を持つHDR-AS100V と言うモデルが2014年3月に発売されました)従来のデジカメの形状のGoproに比べ、全面投影面積が小さく、視界を妨げない意味でドライブレコーダーにむいた形状に思えます。(2014/1)



基本的な仕様を下表に示します。

項目HDR-AS30V GoPro HERO3+
撮影素子CMOS 1/2.3型1680万画素 1,200万画素のCMOS
有効画素数1,190万画素(16:9)動画・静止画情報無し
レンズ(35mm換算、画角)F2.8
f=15.3mm(170°),f=21.3mm(120°)
f/2.8固定絞り
720/960P:170°、1080P:127°
最低被写体照度6luxHERO3より向上(情報無し)
手ブレ補正機能電子式無し
記録メディアメモリースティックマイクロ、各種マイクロSDmicroSDクラス10カード
映像記録方式MP4:MPEG-4 AVC/H.264H.264 コーデック、 .mp4
可能動画記録
(動画記録レート)
PS:1920x1080 60p(約28Mbps)
HQ:1920x1080 30p(約16Mbps)
STD:1280x720 30p(約6Mbps)
SLOW:1280x720 60p(約12Mbps)
SSLOW:1280x720 120p(約24Mbps)
VGA:640x480 30p(約3Mbps)
3,840×2,160 15 fps(ブラックエディション)
1920x1080 60 fps
1280x960 100 fps
1280x720 120 fps
848x480 120 fps
音声記録MPEG-4 AAC-LC 2ch(48kHz/128kbps)モノラル、48kHz、 AAC圧縮、 AGC
(オプションでステレオ入力可)
リアルタイム画像確認ライブビューリモコン(別売)、スマートフォン転送
Wi-Fi内蔵
スマートフォン転送(Wi-Fiリモートは別売)
Wi-Fi内蔵
外形寸法:幅×高さ×奥行24.5mm x 47.0mm x 82.0mm69.5×70.5×39mm(ハウジング外形)
本体質量(総重量)約65g(約90gバッテリー装着時)74g(バッテリー装着時)
温度特性動作(-10℃~40℃) 保存(-20℃~60℃)公式の限界温度定格は無し。
(内部が82℃で、電源offの可能性有り。)
メーカーQ&A
GPS内臓無い(オプションも無し、今後あるかも)

ざっとこのような仕様になっており、ソニーもいよいよ本気モードでこの分野に出てきたかなと言う印象です。ただ、そうは言ってもGoproは先駆者でアクセサリー等の充実度でまだまだ一日の長があるとも感じます。ただ、mp3プレイアーがipod等に一時、押された時期があっても、その後のきめ細かい配慮の製品で現状、巻き返したウオークマンの事もあるので、この分野でのソニーのがんばりに期待したいと思います。
特に、GoProには無いブレ防止技術などを今後も充実させていけば、このカテゴリーでもメジャーになるような気がしています。

ドライブレコーダーとして

HDR-AS30V をドライブレコーダーとして使用することを考えると
ドライブレコーダーとしての条件としては

 1)電源の確保
  -->USB給電(シガーソケット12V)可能
 2)記録の連続性
   -->リチウム二次電池搭載で充電しながら動作可能
 3)録画トリガーの簡単さ
  -->背面の録画SW(またはライブビューリモコンまたはスマートフォン)
 4)ノイズの抑制、耐久性(振動、耐熱)
  -->業界規格(VCCI) 電気用品取締法に準拠

とりあえず4)の耐熱条件以外はクリアー出来そうです。事故等で急に電源が絶たれた場合でも、内臓リチウム電池側で録画は続けられます。通常のドライブレコーダーとは異なり、撮影開始->終了で1個のファイルとなります。 (リチウム二次電池は熱耐久性が60℃程度、70~80℃にもなるダッシュボードに常時設置は難しい)



サクションカップマウント
VCT-SCM1
ダッシュボードやフロントガラス上方に
取り付けるための架台
カーチャージャーキット
ACC-DCBX
シガーライターソケット->マイクロUSBケーブル-->本体給電

(ダッシュボードへの取り付け例)
通常のドライブレコーダーと同様に、ダッシュボードやフロントグラスに取り付け可能です。画面反転機能があるので、取り付け位置は自由に決められます。録画の開始終了は、背面の赤いボタンを押す事で行います。


(画像データ再生時表示例:メーカーサイト掲載画像)
内臓GPSのデータを活用して、 スピード(km/h, MPH)/ 移動時間/ 移動距離/ 軌跡/動画タイトル/ 日付・時刻のデータが表示されます。※再生ソフト(PlayMemories Home)のインストールが必要。
ドライブレコーダーとしては・・・
一応、車載アクセサリーも出てきており、動作は出来る環境になってきているが、メーカー側の製品企画の意図も、事故等の証拠映像を残すためではなくあくまでレジャー、エンターテイメントのためのもので、ドライブ等で沿線の景色を残して楽しむためのもの。 その目的であれば十分楽しめる。(youtube等の投稿動画を見ると、画像もきれい。防水ハウジングがあるので特にバイク搭載動画が多い)
ドライブレコーダーとしてみると、電源投入->on、電源切り->offの機能や、アクシデントに備えたファイル分割記録等々が無い。あくまで現状は、レジャーエンタメ系のツールとして楽しむのが良いと思う。
また、熱耐久性が60度程度のリチュウム電池駆動なので、常時設置しっぱなしではなく使用するときだけ付けて使う事になる(エンタメ用途なんだからあたりまえか)
ただ、天下のソニーさんには、セオリーに則ったちゃんとしたドライブレコーダーもつくってもらいたいなあと切に願いたい。