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お手軽再塗装で愛車をリフレッシュ

たまたま、ターボエンジンの軽自動車のボンネット上に付いている、空気取り入れ口のプラスチック部品(エアースクープと呼ばれます)の塗装が、みすぼらしく剥げた状態になったので、プラスチック部品の気楽さもあり、DIYで再塗装してみました。 一般的に、車の塗装はプライマーと呼ばれる下地材を塗った上に、ベースの色の層(1~2層)がありさらにその上にクリアー層が塗られます(塗装の種類による)。
プラスチック部品の塗装についても、下地材が防錆剤ではないですが同様な構成になる場合が多いようです。
市販品の補修用の塗料も、樹脂用(主にバンパー用)の下地剤と、ベースの色の塗料、さらに仕上げ用のクリアー層となる塗料が売られています。
今回は、下地がプラスチック(PPE+PA:ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とポリアミド樹脂(PA)との複合材で軽量で耐熱性がある汎用のエンプラ(エンジニアリングプラスチックと呼ばれている)で、表面をある程度、荒い状態にして、ベース塗料との付着性を考え、セーブコストのため下地剤は省略しました。



車の塗装(概要)

車の塗装は、生産工場の場合は町工場の再塗装や、ましてや個人の再塗装とは全くレベルの異なる工程で行われます。
塗るのも電着塗装と言う電気的なものだし、乾燥もいわゆる焼付け塗装(140~170度程度)で塗料の成分も専用の物が使われます。
生産現場では90年台半ばから、環境保全の観点から有機溶剤を用いる油性塗料から水性塗料に変わってきています。
通常、町の修理屋さんで行われている方法は、2液性のもので塗装直前に硬化剤と混ぜ塗布後に化学的に架橋硬化させるタイプのものが使われています。(ウレタン系塗料)
ホームセンターなどで入手出来、個人の補修レベルでよく用いられる、塗料は溶剤を用いた1液性で(アクリル系塗料)、塗布後、溶剤が気化することにより塗膜が形成されます。1液性なので、保存も可能で取り扱いやすいメリットがある反面、塗膜の耐久性、美しさ等は劣ります。


標準的な車の塗装の構成です。高級車の場合は中間のベースコート層が多層になり、より深い色合いを出します。
今回の塗装の構成です。下地剤を省略しベースの層とクリアー層の2層で構成します。ただ1層あたり5回程度重ね塗りをして、各層の安定性を高めるようにしました。